2024.03.13

京急沿線に新たな風を吹き込む 「Weaveeマルシェvol.1 」開催

「京急沿線を子育てしやすいまちにしたい」という思いから生まれた「京急沿線子育て応援ネットワーク Weavee」。子育て中の人たちが地域とつながり、活躍できる環境づくりを目指して始動したことは、こちらの記事(Weaveeの記事)でもお伝えしました。

そのWeaveeに所属する28団体にとって初の合同イベントとなる「Weaveeマルシェvol.1」が、2024年2月23日・24日の2日間にわたって横浜市役所アトリウムで開催された「こどもまんなか京急沿線フェスタ」と同日に開催されました。2日間で1000人を超える来場者で賑わったイベントは、沿線にどんな効果をもたらしたのでしょうか。

京急沿線の団体がそれぞれの得意を持ち寄るマルシェ

今回のWeaveeマルシェは「~子育てしやすい沿線地域を目指して~こどもまんなか京急沿線フェスタ」との同時開催として実現しました。このイベントは、沿線を活性化するエリアマネジメント構想を進める京急電鉄が、地域との共創で「横浜版地域循環型経済(サーキュラー・エコノミーplus)」を目指す横浜市の協力のもと、子育てしやすい地域の実現を目指して企画されたものです。

マルシェには、Weaveeに参加している団体がそれぞれの得意な分野を活かしたブースを出店。ハンドメイド品の販売、ワークショップ、移動式子ども食堂、移動式ブックカフェ、託児サービスなどのブースが並び、会場は子連れのお客さんを中心に賑わいました。

ブースの様子
屋外には移動式子ども食堂が登場! 
中学生までの子どもと妊婦さんを対象に、ジャンボホットドッグ80食が無料提供された

マルシェのほか、ステージでは横浜市内の小・中・高校生が取り組む地域活動の発表、京急沿線のまちづくりに関するパネルディスカッション、「Weaveeポッドキャスト」の公開収録なども。

横浜市内の小・中・高校生が取り組む地域活動の発表

田村淳の大人の小学校の様子

また、横浜市役所の低層階をめぐる「市役所を探検!こどもクイズラリー」も同時開催され、子どもたちが夢中になって取り組む姿も見られました。

市役所を探検!こどもクイズラリー 
横浜のよいところがテーマとなったクイズは、今回のイベントのために市内12校の小学生が作成した

さまざまなコンテンツが盛りだくさんのイベントには2日間で1000人以上が訪れ、大盛況となりました。

マルシェに参加した団体同士での交流が生まれ、ネットワークが広がる

今回のWeaveeマルシェに出店したのは、各エリアで地域に根ざした活動をしてきた団体です。それぞれがWeaveeの理念に共感して参画しているものの、団体同士がつながる機会はなかなかありませんでした。

そこで、自分たちの得意なことを持ち寄るマルシェを開いたら、絶好の顔合わせの機会にもなるのではないかと考えたWeavee。会場を探していたところ、横浜市と京急は足並みを揃えて開催することになりました。

横浜市役所アトリウムは3階まで吹き抜けの開放的な空間で、屋外スペースや展示スペースがあり、音楽会やダンスイベント、マルシェやシンポジウムなど、さまざまな交流の場となるパブリックスペースです。マルシェをはじめ、ステージ発表なども含む今回のイベントの開催にはぴったりでした。

マルシェの準備に関する打ち合わせは、基本的にオンラインで進められたため、出店している団体同士が実際に顔を合わせるのはマルシェ当日が初めてということも多くなりました。それでも、同じ目的や想いをもって参加していることもあって通じ合う部分も多く、会場では出店者同士で横の連携が生まれていく様子が見られました。

ブースが隣同士で挨拶し合うのはもちろん、それぞれが自分たちの得意なことを活かして出店しているので、ブース自体が名刺がわりにもなります。

エリアは違っても、京急沿線で同じ目的や想いをもって活動している人同士のネットワークができて、新たな取り組みが生まれる兆しも。今後に期待が膨らみます。

出店者同士の初対面の方も!

自治体・企業・地元メディアの連携で沿線の一体感が高まる

マルシェの主役となったのは、各地域で活動している団体ですが、今回のマルシェが成功した背景として、自治体や企業、地元メディアの存在も欠かせません。

「地域の交通事業者である京急電鉄や、自治体である横浜市、地元メディアの存在があったことで、沿線の一体感が高まったと感じます」と語るのは、Weaveaマルシェの運営に携わった株式会社わたしたちの竹岡望さんです。

イベントの告知には、京急電鉄のネットワークの強みが活かされ、京急本線の神奈川駅から金沢八景駅と、逗子線の金沢八景駅から逗子葉山駅までの計18駅でマルシェのポスターが掲示されました。また、横浜市の協力を得たことにより、横浜市内全域への告知も可能に。より多くの人にイベントの開催を知ってもらえるようになりました。

こうして、ひとつのエリアのピンポイントなイベントではなく、エリアを超えた複合的なイベントとなることで、沿線としての一体感が高まっていきました。すると、メディアの注目も集まります。

タウンニュースでは、京急沿線にある各エリアのサイトにイベントの告知記事が掲載されました。さらに、初日の様子がテレビ神奈川のニュース番組で紹介されると、2日目には「テレビで観てマルシェを知った」と訪れるお客さんも少なからずいたのだそう。

ウェブ、地上波などの各種メディアで取り上げられたことで、さまざまな層にアプローチすることができ、多くの人に足を運んでもらうことにつながりました。

交流を生むマルシェの開催が沿線を活性化するきっかけになる

今回のイベントを振り返って、竹岡さんは「マルシェを通して、エリアやフィールドが違う人同士がクロスする機会になったことが、このイベントの大きな価値だと思います」と語ります。

各団体がエリアをまたいでつながる機会になったのはもちろん、その他にも、地域に根ざして活動する人たちと、オンラインサロン「田村淳の大人の小学校」に集う人たちというように、普段は生活するエリアもライフスタイルも異なる人同士が交わる機会にもなりました。

「マルシェ」に多様な人が集まり、自然と交流が生まれ、普段交わることのなかった人同士がつながって新たな機会が生まれていく。「WeaveeマルシェVol.1」は、団体間やエリア間での連携を可能にする下地づくりになりました。

竹岡さんは「今後は、参加団体が今回の繋がりを活かして各地域の主役として、自分たちのエリアでマルシェなどを開いてほしい。そして、その取り組みを京急電鉄さんと一緒に後押しできたら嬉しいです。」と、このマルシェの一歩先を思い描きます。

各団体が自分たちの地域で、どのように次の展開をしていくのか。これからの動きが期待されます。