2024.03.14

地域でまちづくりに取り組む仲間と共創「newcalファミリー」という緩やかなコミュニティづくり

京急沿線活性化コミュニティ「newcalファミリー」とは?

京急沿線でいま事業者間の緩やかなコミュニティが広がりつつあります。
それが京急沿線活性化コミュニティ「newcalファミリー」です。
地域事業者をはじめ、自治体・サポート企業・教育機関・スタートアップ・企画乗車券加盟店舗などがさまざまな事業者が参画し、緩やかな連携を通じて地域のコンテンツの開発を通じた「住/働/楽/学」がそろう沿線を共創する活動を展開しています。2024年3月現在、343団体が参画しています。

newcalファミリーとして地域を組織化する目的とは?

組織は目的する意味は、地域の活動を「つなぎ」「続ける」ことで「新しい価値」を創出することだと京急の担当者は語ります。
地域には、さまざまな方がさまざまな活動を行っており、すでに多様な価値があります。
それらの活動を組織化をきっかけにできた繋がりを通じて、さらに大きなものにしたり、続けていける環境をつくっていくことを目的としているのです。


また、組織化を通じて解決できる地域課題も多くあります。
例えば、三浦半島における観光客の滞在時間が短いという地域課題の解決もその一つです。
三浦半島では「県内主要観光地と比較して宿泊客の割合が低い」という地域課題があります。
これは、首都圏から非常に近く、いつでも訪れることができるという強みの半面、夜間の滞在がなく、日帰り観光客が多く観光滞在時間や観光消費額が少ないということを示しています。
そこで「newcalファミリー」として組織化を行い、MaaS/地域情報サイト「三浦newcal」にて各事業者のアクティビティ情報の発信を行うほか、それまで各事業者ごとに個別で有していた予約決済サイトを統合し、リコメンド機能を活用した情報発信による「プラス1の消費」の促進を行っています。

モビリティ整備においても「newcalファミリー」に組織化による効果が出ています。
シェアサイクルなどのモビリティは駅周辺にポートがあると便利という印象があると思います。
実は駅周辺にあるだけでは利便は上がりません。行った先、目的地にあることも非常に重要なのです。目的地にもあることで、昼食や観光の合間に一度返却が可能になります。
そこで「newcalファミリー」では、参画事業者の遊休地や京急線駅周辺に草の根的にモビリティ拠点を拡大し、地域の二次交通のネットワークを拡大し、地域の回遊性の課題解決に取り組んでいます。

newcalファミリー参画事業者とともに
サービス展開したBEVレンタカー「my-mo」

【newcalファミリーに関する詳細・参加に関する詳細やメリットはこちらのページをご覧ください】

主なメンバーや活動を紹介!

2024年3月現在343団体が加入しており、2026年度までに400団体加入を目指して活動を広げています。


キーワードは『「緩やか」な組織化』。
かたくるしい定例会議などは一切ありません。

京急の担当者は、この「緩やかさ」が大切だと語ります。
「がちがちに組織としての決まりを作ってしまうと、参加している感が高まってしまう。困ったときに頼れるくらいの関係性を構築していくことが大切だと考えている。」
緩やかさこそがいま京急沿線に新しい価値を創出しているのです。

そんな「newcalファミリー」で年に1度開催されているイベントが「newcalファミリーMeetup!」
です。「newcalファミリー」参画者が一堂に会し、地域に相互誘客や新規事業を創出するアイデアを出し合います。また、参画事業者同士の繋がりを創る場としても好評です。

Meetup!開催当日の様子



【Meetup!に関する記事はこちらをご覧ください】

その他にも沿線各地で開催される地域イベントにおいても、「newcalファミリー」のネットワークを通じてイベント出店による販路拡大も行われています。

大田区平和島で三浦野菜を販売した

京急沿線は「newcalファミリー」の活動を通じた地域活動を通じて価値を生み出し続ける

沿線各エリアで地域課題に取り組む「newcalファミリー」として,緩やかな連携をつくっていく。そして地域に共創の輪を広げていく。
「newcalファミリー」こそが、今後のまちづくりになくてはならない地域連携の姿ではないかと感じました。
組織化を通じて、地域の移動や滞在サービスが一元化することで,沿線全体が一つのサービスとなり,新しい時代のライフスタイルを実現していくことに期待しています。