2024.03.29

津久井浜観光農園 小林務さん・渡部太一さん

今回ご紹介するのは、いちご狩りやみかん狩りが楽しめる津久井浜観光農園。いちご狩り組合会長(当時)の小林務さんとJAよこすか葉山 経済部営農販売課係長(当時)の渡部太一さんにお話をお聞きしました。

小林さん(左)と渡部さん(右)

―津久井浜観光農園の事業内容をお聞かせください。

津久井浜観光農園は、JAよこすか葉山が運営する観光農園です。1月〜5月はいちご狩り、ゴールデンウィークはじゃがいも掘り(団体予約のみ)、9月中旬〜11月中旬はさつまいも掘り、10月下旬〜11月末はみかん狩りと、シーズンに応じて楽しんでいただけます。いちご狩り組合、みかん狩り組合とそれぞれ組合があって、20近い農家が所属しています。ですから、観光農園内にはいろんな農家のビニールハウスや果樹園があるんです。観光農園は、私たち農家としても、お客様のうれしそうな顔が見えるいい場所になっています。


―いつから事業を始められたのですか?

今から50〜60年前に、私たちの先代たちが始めたんです。当時、津久井浜には京急が運営するホテルがあって、そこの宿泊客向けの娯楽として始めたと聞いています。田んぼだった区画を整備して、最初はみかんから。そこから、さつまいも、いちご…と増やしていきました。かつては椎茸狩りメロン狩りなんかもやっていたんですよ。予約の方向けだけですがメロン狩りは今もやっていて、リピーターの方が毎年いらっしゃいます。

すでに赤くなったいちごも。美味しそうです

―客層としては、どのような方が来られますか?

東京や横浜・川崎から、団体では幼稚園や小学校の遠足が多いですね。大型バスも駐車できるので、かつてはここで楽しんだ後に京急油壺マリンパークに行くというルートが多かったです。個人のお客さまでは、いちご狩りは若い人やカップルが多く、さつまいも掘りやみかん狩りはファミリー層が多いですね。


―他の地域の観光農園と比べて、どんな特長がありますか?

やっぱり、都心から近くて交通の便がいいことですね。電車でも車でも来られますし、京急津久井浜駅からは無料送迎バスもあります。三浦半島は天候も温暖ですし、みかんの栽培やいちごのビニールハウス栽培にも適しています。

ビニールハウス内にはいい香りが漂います

―コロナ禍の影響はありましたか?

2020年はいちご狩りの利用者が減り、いちごが余ってしまう事態に。観音崎京急ホテルさんに協力していただき、スイーツとして提供していただいたり、宿泊者に販売していただいたりと、大変助けていただきました。一方、屋外で行うさつまいも掘りとみかん狩りについては、コロナ禍で逆に利用者が増えました。2021年はさらに人気で、さつまいも狩りは多いときで一日1,000人以上、みかん狩りも1か月で3万人を超えました。予約状況を見ながら、狩り尽くさないようコントロールするのが大変でしたね。

シーズン到来を前に、色づきつつあるいちごたち

―今はいちご狩りのシーズンですね。今年の出来はいかがですか?

今年は全体的にやや小ぶりですが、味は美味しいですよ。品種としては、大粒で糖度の高い「紅ほっぺ」、やや硬めでフルーティーな「やよいひめ」が主流で、神奈川県育成品種の「かなこまち」も試験的に栽培しています。いちごの収穫には気温の低い朝が適しているので、早い時間帯に来るのがおすすめです。9時開園ですが、1〜2月は8時くらいから並んでいる方もいらっしゃいますね。30分食べ放題で1,600円〜2,200円(時期により異なる)ですが、今季は資材も肥料も値上がりしていて、なかなか厳しい状況です。


―観光農園の事業や三浦半島の観光について課題に感じていることはありますか?

観光農園については、駐車場やトイレなどの設備を増強して受け入れ人数を増やしたいなと思っています。あとは、道路ですね。この辺りは道幅が狭いので、市役所などにも相談して整備したいと考えています。


―三浦newcalファミリーインタビュー vol.4 津久井浜観光農園 小林務さん・渡部太一さんと一緒にやりたいことはありますか?

毎年2月には貸切のnewcalN号でいちご狩りのツアーも運行しています。これからもつながりを大事にし、三浦newcalの一員として、一緒に三浦の観光を盛り上げていけたらと思っています。

「甘いいちごを食べに来てくださいね!」

※このインタビューは2021年12月に行われたものです。

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